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【Review】Techivation「AI-Clarity」レビュー(AIダイナミックレゾナンスサプレッサー・使い方・M-Clarityとの精度の比較分析と考察・評価・セール情報)

2024年6月23日日曜日

DTM製品レビュー



【Review】Techivation「AI-Clarity」レビュー(AIダイナミックレゾナンスサプレッサー・使い方・精度の比較分析と考察・評価・セール情報)


製品情報


AI-Clarity は、機械学習を利用した超高速のダイナミック共鳴サプレッサーです。オーディオをすばやく分析して、箱のような音、濁った音、耳障りな音を識別して除去し、トラックのサウンドを非常にクリアにします。

Techivation プラグインの互換性
macOS および Windows と互換性があります。
VST、VST3、AU、AAX として利用できます。 - Apple Silicon Chips
クリエイター向けのスマート ソリューション


サウンドを非常にクリアにします: 超高速。

機械学習とスペクトル処理の組み合わせ
高度な機械学習と最先端のスペクトル処理により、AI-Clarity は比類のないオーディオ品質、精度、効率を提供し、完璧なミックスを実現するために不可欠です。

ボーカル、ドラム、ピアノ、シンセ、ベースなど、ミックス内のあらゆるタイプのトラックに最適なオーディオ プラグインです。プロフェッショナルなオーディオ マスタリングやサウンド デザインなどに最適です。時間を節約し、優れた結果をもたらします。

超高速 AI 処理でワークフローを強化
AI-Clarity の高度な AI 機械学習テクノロジーは、サウンドトラック データを驚異的な速度と精度で分析し、これまで以上に高速なワークフローを維持できるようにします。
このプラグインは、さまざまな種類のサウンドトラックに適応し、適切な周波数範囲をターゲットにして最適な調整を行い、トラックの暖かさや厚みを失うことなく、よりクリアなサウンドを実現します。

詳しい内容は製品ぺ―ジも確認してみてください。無料試用もできます。

Techivation「AI-Clarity」の機能と使い方


Techivation「AI-Clarity」はAI Loudenerに続き機械学習によって設計されたプラグインの第2弾としてリリースされたAIレゾナンスサプレッサーです。




使い方は説明不要なほどシンプルです。まず、オーディオを分析させます。「Learn」(学習)ボタンを押すと、プラグインが入力をキャプチャして分析し、処理パラメーターをインテリジェントに設定します。AI-Clarityは分析のために3.5秒間時間を要します。他社の某フラグシップ製品と比較すると非常に短いですね。オーディオの分析させる箇所についてはおなじみかもしれませんがトラックの音数の多い最も忙しい部分を再生するようにすることがメーカーで推奨されています。分析が完了すると、プラグインはステータスを表示します。「Mild: 〇% Low, △% Low-Mid 」と表示されます。これは操作することが出来ないので完全にアルゴリズム依存の処理になります。AI-Clarityはオーディオに応じて、アルゴリズムが最適とする設定で処理してくれるわけですね。これを「トラックの知覚ラウドネスを維持しながら、濁り、箱鳴り、粗さなどの共鳴や不要な特性をインテリジェントに検出し、最小限に抑制する」といった内容でメーカーではディスクリプションしています。後はDriveはアルゴリズムにより設定されたレゾナンスサプレッサーエフェクトのかかり具合を調整するというほとんど1ノブ操作のプラグインです。実はもう一つ右上の設定メニューを開くことで表示されるEnable/Disable Mid-Sideオプションが用意されていてMid-Side処理を無効にすると、プラグインは左右のチャンネルを異なる設定で独立して処理することが出来ます。これは左右のチャンネルのミックス信号に偏りがある場合などに使う余地のあるオプションですがトレードオフになります。トラックのステレオ・バランスを維持する必要がある場合は、処理をMid-Sideモードに切り替えるべきでしょう。



また、便利なdiffボタンも搭載。これは処理された信号のみを聞くことが出来るリッスンボタンです。なんとなくではなく、失われる信号をしっかり聞きながら、Driveを調整することが出来るわけですね。余談ですが、Techvationはほどんどのプラグインにこの機能を付けているので私たちのミキシングの過程をしっかりくみ取ってくれていることを感じます。




M-ClarityとAI-Clarityの精度の比較

ここで気になると思われるのがM-ClarityとAI-Clarityの違いでしょう。公式マニュアルの記載によるとAI-ClarityはM-Clarityの拡張版との位置づけのようです。テスト信号で確認してみると基本的にフィルターによって処理が行われているようですが、非常に興味深い形状(ピンク)で信号の周辺を抑制します。そしてもちろん信号に応じて形状も異なります。(AIによるアルゴリズムにより信号に応じた処理が決定されるため、全てを正確に解析するのはおそらく困難でここで取り上げているのはあくまでそのサンプルに過ぎませんが、参考になれば幸いです。)また、確認したところどうやら歪特性も信号によって変化するようです。Drive量によって特に角ばった溝の部分を中心にリダクション量が増え、形状が変化します。(高域も持ち上がります。)M-Clarityの周波数特性をAI-Clarityに近づけてみましたが、(当たり前といえは当たり前ですが)同一の形状にはなりません。M-Clarityは基本的に丸みを帯びた形状でカーブが変化していきますが、基本的にカーブは滑らかな状態を維持します。




Driveを100%にするとターゲットとなっている周波数のリダクションだけでなく、低域と高域の持ち上げが顕著にみられるということは注目すべき現象だと考えます。(すべてのソースで確認することはもちろんできませんが、おおよそそのような傾向を実際のサウンドでも確認することができました。)一方、M-Clarityは基本的にターゲットとなる周波数帯域以外の周縁の周波数に対してはどのパラメータを動かそうが基本的にノータッチになります。




また、880HzのSawでテスト信号を分析させてDiffの信号を参照してみました。まず元の信号。


解析させたところパラメータがclear 100 High Midになりました。diffで信号を確認。50%。おおよそ基音と高域に対し、カーブを描くように信号を減衰させるようです。


100パーセント。すこしわかりにくいかもしれませんが、範囲が狭まり、基音の近くの周波数帯域がよりリダクションされていることが分かります。


少しレゾナンスを強調したアコースティックギターとピアノのミックスで測定してみました。

Diffをするとおおよそレゾナンスにあたる箇所が幅広く処理されているのが確認できます。
50%。
100%にしてみるとより狭く、集中的にゲインリダクションが行われます。これはテスト信号で確認した周波数特性の処理の傾向とおおよそ一致するといえるでしょう。


評価

M-ClarityとAI-Clarityを比較してみてわかるのはAI-Clarityは拡張版という位置づけが非常にしっくりくる表現です。どちらかが上位の互換になる訳でもありません。前述の比較をみるとわかるように得られるフィルタリングというのはユニークではありますが非常に癖の強い形状をしていてそれが処理の際に良い結果を出すこともありますが、設定によってはパラメータを上げすぎると低域がやや強調されてしまう(例えば、筆者はレゾナンスを強調したピアノなどで試してみました。これは明瞭度やバランスの観点からいえば悪い処理ではないかもしれませんがやや蛇足になるというシーンがないとはいえません。)など100%いつでもミックスやソースに対して最善の設定が出るわけではありません。(当たり前ですが。)M-Clarityにはない独特なアルゴリズムの存在をを確認できるため手放しに絶賛するのには少し留保が必要かもしれず、特性をきちんと理解して使用する必要があるといえるでしょう。
筆者の場合(ある程度前作に慣れているからというのもありますが)M-Clarityで削った方が微妙な処理を行いやすいというと感じる場面もありました。しかし、信号処理のアルゴリズムの一端を覗いてみるとわかるように、一方でM-Clarityには出来ない処理があることも確か。特にM-Clarityはその設計上、非常に広域に干渉する性格があり、ピンポイントに問題のある周波数を(強引に?)削り取る等には適していません。一方でAI-Clarityは異なる周波数特性で処理をするため複合的な処理の結果として、聴覚上この問題の解決の糸口になるかもしれません。非常にざっくり簡単に言えば明瞭さ、パンチなど一般的に好ましいとされるように処理をし過ぎて少し余計なことをしてしまう可能性はありますがアルゴリズムとしては非常に優秀で、通常の処理だと非常に設計に手間のかかるセッティングがワンボタンで出来るという可能性があり、実際にそれを感じます。特にレゾナンスの処理にあまり慣れていない人にとってはM-Clarityで不適切なセッティングをして大幅に音質を損なうということも少ないように感じます。(M-Clarity自体がそういったことが起こらないようにチェック機能もしっかり備わっているのですが、慣れていない方は耳で聴いた時の判断を誤って過剰に削ってしまうということが起こる可能性があるわけですね。もちろん全てのオーディオを確認できるわけではないので全体的な印象にとどまりますが。)基本的にプラグイン任せになりアルゴリズムに完全に依存するので、向上心のある所謂ビギナーや初学者の方にこれを使えば解決とおすすめするというのは筆者としては全くもって避けたいところですが、ある意味で迷わずに済むプラグインということになります。(Mastering The Mix「Reso」には複数のポイントをターゲットにした周波数の提案機能がありますが、EQの形状はシンプルなノッチ型なのでそもそもの目的が異なるプラグイン。)逆にレゾナンスサプレッサーをいくつか所有している人にとっては最初にこのプラグインで処理を確認してみるというフローは合理的でなかなか良いかもしれません。

セール情報

このメーカーはリリース時に比較的大きく割引する傾向があるようです。また、他製品を所有しているとログイン時に製品ページで優待価格が表示されるので確認してみてください。




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