【Review】MeldaProduction「MTurboComp / MturboComp LE」レビュー(19種類のアナログコンプレッサーモデルが搭載された、独自のコンプレッサーを再設計できるマルチバンド対応のコンプレッサー・エディションの違い・使い方・評価・セール情報と最安値)
【Review】MTurboComp レビュー(19種類のアナログコンプレッサーモデルが搭載された独自のコンプレッサーを再設計できるマルチバンド対応のコンプレッサー)
製品情報
1 つのプラグインに 19 個のビンテージ スタイル コンプレッサー (その他...)
MTurboComp は、古典的なビンテージ アナログ コンプレッサーのほとんどをエミュレートする、究極の (それだけではない) コンプレッサーです。信じられないほどのサウンド、独特の高速ワークフロー、豊富な追加機能。また、これを使用して独自のスーパー コンプレッサーを設計することもできます。
マルチバンド版MTurboCompMBが付属!
各バンドに異なるヴィンテージコンプレッサーを使用してマルチバンドセットアップを作成したらどうなるか考えたことはありますか? それは非常に高価になるため、おそらくそうではありません。しかし今では、数クリックで完了します。
そして、トランジェントを 1 台のビンテージ コンプレッサーで処理し、残りの信号を別のコンプレッサーで処理するのはどうでしょうか? まあ、それも可能ですが、それで終わりではありません...
圧縮を再発明してワークフローをより簡単かつ高速化
MTurboComp は、ワンクリックで非常に多くのクラシックなコンプレッサーにアクセスできるようにすることで、明らかにワークフローを大幅にスピードアップします。しかし、それだけではありません。コンプレッサーはオーディオ エンジニアにとって最も頻繁に使用されるツールの 1 つですが、依然として数十年前の設計と制御に基づいているため、非常に使いにくいものです。圧縮量を制御してみてはいかがでしょうか? このような基本的なタスクですが、出力レベルを変更せずにあらゆる意思決定を行うことはほぼ不可能です。
そこで私たちは、新たな基準を設定することにしました。MTurboComp がエミュレートするすべてのコンプレッサーはほぼ同じ GUI を備えているため、何をすべきかが常にわかります。オリジナルのコントロールも備えていますが、それをはるかに超えたものもあります。 出力レベルの変更を最小限に抑えて圧縮量を制御する コンプレッション、追加のキャラクターを得る サチュレーション、パラレルコンプレッション用のドライ/ウェットコントロール、そして最後にサイドチェーンです。入力、検出器ハイパス、ローパス、ピークフィルターを備えているため、オーディオ素材に合わせてコンプレッサーを簡単に調整できます。自動ゲイン補正、安全リミッター、ミッド/サイド処理、AH スナップショットなどの古典的な Melda 機能ももちろん含まれています。
機械学習によって設計されたエミュレーション
開発者は通常、回路とテスト信号を分析してビンテージ コンプレッサーをシミュレートします。そのため、単一のコンプレッサーをエミュレートするのに長い時間がかかり、あらゆる種類のエラーが発生しやすくなります。私たちはまったく異なるアプローチを採用しました。私たちは、ほぼあらゆるものをシミュレートできる、非常に多用途なダイナミクス プロセッサーを設計しました。そして、その後手動でセットアップする勇気はまったくありませんでした。コンピューターにそれを行わせました。
コンピューターには長い時間がかかり、数日間のリスニング テストと手作業を省くことができませんでしたが、それでも記録的な速さで 12 種類以上のクラシックなコンプレッサーの優れたエミュレーションを実現することができました :)。それらはまったく同じように聞こえるわけではありません。結局のところ、オリジナルですらお互いにまったく同じに聞こえるわけではありません。しかし、おそらく MTurboComp はオリジナルよりも良い音を出します。自分で聞いてみてください。
独自のスーパーコンプレッサーを設計してください。
そうですね、おそらくあなたはビンテージツールについて何か気に入らないかもしれません。MTurboComp を使用すると、それらを変更できます。さらに良いことに、新しいダイナミクス プロセッサーを発明できるようになります。4 つのレベル検出器が並列実行され、それぞれが入力またはサイドチェーンに従い、あらゆる種類の設定と変換カーブを備え、フル機能のダイナミック イコライザーと 2 つのサチュレーターを使用すると、多くのことができます...モジュレーターに数えればほとんど何でもできます。 。では、入力とサイドチェーンの両方を同時に聞いてみてはどうでしょうか? それとも、スペクトルの異なる部分を異なる設定で追跡しますか? もしかしたら、もっと良いアイデアが思いつくかも知れません!その他製品情報はこちらも参照してみてください。
MTurboCompとMturboComp LEの違い
MturboCompにはフルバージョンとライトエディションLEの2エディション用意されています。エディションの違いについても簡単に解説を加えておきましょう。違いとしてはLEにはマルチバンドコンプレッションが可能になるマルチバンド版がなく、また、MeldaProductionのプラグインに共通するAdvancedモードともいえるEditモードにアクセスすることが出来ません。EditモードとはUIに表示されているパラメータだけでなく、プラグイン内部の細かいパラメータがいじれないということ。コンプレッサーの全ての機能がいじれないわけではなく、一般的なプラグインと同様にUIのつまみのみで操作するというイメージです。
プラグインがMTurboCompLE ではマルチバンドバージョンにも編集画面にもアクセスできないため、独自のコンプレッサーを設計したり、既存のコンプレッサーを変更したりすることはできません。そのため、LEはアナログコンプレッサーのエミュレーション(後述のように正確なエミュレーションではなくインスパイアに近いコンセプトで設計されています。)コンプレッサーコレクションというイメージになります。
コンプレッサーマニアは明らかにMTurboComp一択ですが、他のメーカーのコンプレッサーには出来ない細かい機能が詰め込まれておりますので相当コンプレッサーにこだわる人でないと使わないような機能もあることも確かです。
また、公式サイトではアップグレードも用意されているようなのでチェックしてみるとよいでしょう。
機能紹介・使い方
下記の内容はフルバージョンを前提に記載しています。
それぞれなかなかユーモラスなネーミングのアナログコンプレッサーのモデルが用意されています。公認されているわけでもないのでライセンスの関係ということもあるでしょう。UIが面影残っているのがパロディ風で良いですね。
これはUrei 1176でしょうね。RatioやAttack等の目盛りをみればわかるように実機にはないパラメータも用意されているのが特徴ともいえます。
dbx 160でしょうか。
SSL Eシリーズのエミュレーションでしょうか。
コンプレッサーの作動する上での検知、追従(2種類の設定をブレンドすることも可能)に関する設定や圧縮方法その他細かに調整可能。
つまり、1176やSSL Eコンプ等をひとつのプラグイン上で異なるバンド帯域に配置できるわけです。次はコンプレッサーの圧縮設定。こちらも4種類の設定を掛け合わせることが可能。これらの処理は右側のメーターにリアルタイムに反映されるのでそこそこ設定が視覚化されるようになっています。そのため、他のMeldaProduction製品と比べると若干(若干ですが)わかりやすさがあると思います。
まとめ・評価
公式が表明しているようにこのコンプレッサープラグインは数々のアナログモデルのエミュレーションが搭載されていますが、アナログコンプレッサーの性格な再現を意図して設計されているわけではなく、それぞれのモデルの特性を踏襲しつつも、より良いサウンドを想定して設計されているようです。そのため、そのまま使いたいという人や忠実なエミュレーションを求める人にはあまり適さないと思います。(雰囲気が感じられるものも十分ありますが、質の良し悪しというよりもコンセプトの問題。)むしろこのコンプレッサーはオリジナルに基づき、他のほとんどエミュレーションプラグインには不可能な内部パラメータの微調整によって、コンプレッサーを改造、あるいは再設計することができるという点に最大のメリットがあるといえます。十分な知識があれば、一から設計し直してオリジナルのコンプレッサーを用意することもできるわけです。これはアナログモデリングを長く使用したことのある経験のある人であればあるほど、ハードウェアの特性が理解できている訳なので、自分好みの挙動になるように再設定することができるという点は大きな強みかと思います。また、マルチバンドまで対応されているので、この手のコンプレッサーの中ではトップクラスの幅広いカスタマイズが出来るコンプレッサーであることは間違いないでしょうね。プリセットが充実しているわけでもないので、これらの設定を一から用意するのはある程度慣れていないと難しいかもしれないですが、コンプレッサーマニアの人にはなかなかたまらないものがあるかと思います。
セール情報
最安値は97ドルです。目安ですが60%OFFあたりになるとかなり安くなっている方だと思います。