【Review】Techivation「T-Warmer」レビュー(音楽的なサウンドを維持しながら、トラックに重さと暖かさを加える低音強化のためのサチュレーションプラグイン・使い方)

Techivation「T-Warmer」レビュー(音楽的なサウンドを維持しながら、トラックに重さと暖かさを加えるサチュレーションプラグイン)


製品情報



驚異的なオーディオ・サチュレーション能力を持つT-Warmerは、音楽的なサウンドを維持しながら、トラックに重さと暖かさを加えます。T-Warmerは、あなたのサウンドに純粋な音楽の幅と暖かさを加えます。T-Warmerは、低・中音域をより暖かく、より太くすることを目的に設計された、4種類の高品質なハーモニック・サチュレーションを提供します。20Hzから600Hzまでの特定の周波数帯域に、これらのハーモニックサチュレーションメーカーを適用することが可能で、お好みの色を選択することもできます。Techivationが誇る合理的なインターフェースデザインを採用したT-Warmerは、わずか数秒であなたのサウンドにさらなる重みを加えます。


T-Warmerは、他のサチュレーションプラグインとは異なり、音に重さと太さを加えるために特別に設計されています。8倍のオーバーサンプリングにより、最高のクオリティを実現します。T-Warmerは、繊細な効果も攻撃的な効果も、あらゆるサウンドに適用できる優れものです。音源や好みに応じて、両方の効果を活用することができます。

引用元:T-Warmer 

機能紹介


機能はいたってシンプルです。真ん中のWarmthノブはサチュレーションノブとも言い換えることができるかもしれませんが、ハーモニクスを付与するノブ。そして、Frequencyノブは干渉する数は数帯域の広さを設定するノブです。30Hzから600Hzまで用意されており、右に回せば回すほど、高次倍音が生成され、倍音の高周波数帯域への干渉が大きくなります。メーカーによる推奨ではT-Warmerは、低音域の多い音には繊細なエフェクトを、低音域の少ない薄い音にはアグレッシブなエフェクトをかけると効果的であることが、独自研究により明らかになっているそうです。また、周波数帯域を狭めて低い値で設定することによって、満遍なくエフェクトをかけるよりもより低音を強調することができるので(高い値を設定すると全体的に太くなります。)音に芯を持たせたいときには周波数帯域を狭めてあげることが重要になってきます。

後は、4種類のエフェクトモードが用意されております。Phatは低音が強調、強化されて、重みがでてくるモード、Smoothは平滑化によって、尖っていた音がまろやかになります。Hardは非常に音が大きく変化するモードで文章化しにくいですが、高周波がノイジーになります。SmoothはWarmは真空管を思わせるようなサチュレーション系の温かみが加わります。オーバーサンプリングは8倍まで対応しています。




まとめ・評価

機能としては誰でも簡単に操作できるプラグインであり迷うことなく、非常にわかりやすく設計されているといえます。評価の基準としては肝心のエフェクトによるサチュレーションの効果がどうなのかというところに尽きると思います。サウンドの傾向としてはサチュレーションにもかかわらず、音の芯が不明瞭になることがないように設計されているため、大変クリアです。メーカー自身が明言しているように重さや温かさといった結果から逆算されて設計されたプラグインなので、濁りが生じないようになっています。これはここのメーカーのプラグインに全体的に共通する傾向としても分析できるのですが、音の角が取れて滑らかになっているけれども、ぼやけず、不明瞭にならずに収まったサウンドになります。(周波数帯域を広く設定した場合、クリアを保つために違和感の少ない音の加工が行われているようです。)そのため、他の製品の傾向が好きな人は恐らく気に入ると思います。(一方で、かなり特徴的なのでこの傾向が相いれない人もゼロとは言い切れないような気もします。)総じて、やや好みの問題にはなってしまうものの、原音のディテールをしっかり維持した上で、加工したいといった人にお勧めできるプラグインといえるかもしれません。

T-Warmer 

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