【Review】e-instruments「Stradivari Violin」レビュー(ソロヴァイオリン音源・使い方・評価)
製品情報
世界に冠たるバイオリン製作者が手がけた秘蔵の楽器が生み出す本物のサウンドをお楽しみください。Antonio Stradivari氏が1727年に製作した「Vesuvius」は、イタリア人ルティエの集大成とも言えるバイオリンです。この歴史的な楽器の音色を隅々まで捉えるにあたり、クレモナにあるAuditorium Giovanni Arvediの素晴らしい音響環境にて録音を行いました。半音階でサンプリングされたノート、位相調整されたベロシティ・クロスフェード、実際の録音によるビブラート、豊富なアーティキュレーション、ミックス可能なマイクポジションにより、皆さんはこの300年も前から知れ渡る独特な音色を使い、表現力溢れるリアリスティックなソロストリングを作り出すことができます。
長いアーティキュレーションにぴったりの音色を作りましょう。柔らかくメロウなトーンを作るには指板を押さえるポジションをLow Stringに設定、より明るく鮮やかなサウンドを作るにはポジションをHigh Stringに設定します。もしくはポジションをSmartに設定すれば、本物のバイオリニストと同じように、演奏されるノートに一番近い指板位置が適切に設定されます。
- イタリアの都市クレモナにて綿密にサンプリングされた、Stradivari「Vesuvius」の傑出したサウンド
- 複数のマイク位置で収録されたバイオリンの全音域と、20ものアーティキュレーションで、表現力のあるパートを作成
- 位相調整されたベロシティ・クロスフェードと、実際に録音されたビブラートで、リアルで表現豊かなフレーズを演奏
製品のタイプ: KOMPLETE インストゥルメント
音源のタイプ: ソロ・バイオリン
対応製品: 無償のKONTAKT PLAYER バージョン6.2.2 以降、またはKONTAKT バージョン6.2.2以降
サウンドのカテゴリー: ソロ・ストリング
NKIの数: 2
ダウンロードのサイズ: 23.5 GB GB (非圧縮時のサンプルプールはおよそ39 GB )
システム要件: 無償のKONTAKT PLAYER バージョン6.2.2 以降、またはKONTAKT バージョン6.2.2以降
機能紹介
e-instruments「Stradivari Violin」はヴァイオリンの名器であるストラディバリウスを収録したヴァイオリン音源。ソロヴァイオリン音源で、パッチは通常パッチとマルチマイクパッチの2種類しかありませんが、総容量は23.5 GB GB 、非圧縮時のサンプルプールはおよそ39 GB と規格外のボリュームになっています。3つのマイクポジションが用意されているというのも関係しています。
アーティキュレーションは以下のようになっており、それぞれ、画面下に用意されているアーティキュレーションのスロットにキーとそれに対応する、アーティキュレーションを選んで、MIDIキーボードにアサインします。この8つのセット×4ぺ―ジ分のアーティキュレーションのスロット用意されています。個人的にはアーティキュレーションが音楽記号で書かれているのが非常にわかりやすくて好きです。トレモロやトリル等もキースイッチで演奏しない選択肢がないほどにはしっかりとニュアンスが再現されています。Virtuosoアーティキュレーションは自動で、MIDI入力信号に適合した、アーティキュレーションに切り替える機能。
まとめ・評価
ソロヴァイオリン音源としては間違いなくトップクラスのクオリティと柔軟なアーティキュレーションの選択ができるヴァイオリン音源だと思います。デモ音源を聴いてみてもわかるように再現の難しい、高速アルペジオ等でも非常に違和感なく、打ち込むことが可能になっています。ソロヴァイオリン音源ということですが、無伴奏ヴァイオリンも打ち込み次第でえは聴かせられるほどアーティキュレーションオプションが充実しており、そういった意味では非常に貴重な音源のひとつといえます。また、ロスレス圧縮のおかげで大容量の割にはそこまでスペースを取らないのが地味に助かります。
音色の傾向としては非常に弦のこすれる音が伝わってくるような、オーガニックで生々しく素材の感じられる深い音。(特に低音がその傾向がより色濃く収録されています。)同社のStradivari Celloも同様の傾向があります。また、ビブラートやダイナミクスコントロールもリアルタイム成語できるので、コントローラーで操作することによって、よりリアルな演奏へと追い込むことができるのが特徴です。芸術音楽や割と硬派な劇伴にも力を発揮しそうな音源。
また、アーティキュレーションがコル・レーニョやフラジオレットを含む基本的なアーティキュレーションを網羅しているだけでなく、自動でアーティキュレーションを切り替える、Virtuosoモードが用意されているので、思った以上に、簡単にリアルな演奏を作ることができるのが非常に良いです。また、パッチ自体もさほどロードに時間はかからないように思えます。(マシンの性能によって差はあると思いますが、少なくとも、Vienna Symphonic LibraryのSyncronシリーズのような時間のかかり方はないはずです。)アーティキュレーションのプリセットが用意されているわけではないので、自分でプリセットを作るのが求められますが、一度作ったものを保存しておけば良いかと思います。(デフォルトの配置も特に考慮されているあるいは定まっているといった印象はなく、大量のアーティキュレーションから慣れたキースイッチ配列を用意する必要があり、そこは少し面倒かもしれません。)
総じて、使いやすさとこだわった時の追い込みができる非常にバランスの良い、専門的なソロヴァイオリン音源なので、プロユースだけでなく、そうでなくても十分に恩恵を受けられ、結果に結びつきやすい音源だと思います。
セール情報と最安値
50%OFFが最安値です。
また、Stradivari ViolinはKomplete 14 Ultimate以上のグレードにも収録されています。