e-instruments「Stradivari Cello」レビュー(チェロ音源・使い方)
製品情報
1700 年頃のアントニオ ストラディヴァリの「シュタウファー」チェロの複製。ストラディヴァリ発祥の地であるクレモナの中心部、そしてそのサウンドを聴くために設計されたまさに講堂、ジョヴァンノ アルヴェディ講堂で録音されました。この象徴的な楽器を細心の注意を払って再現することで、さまざまな方法でストラディバリのサウンドを演奏することが現実のものになります。高品質のサンプル コンテンツは、このユニークな楽器のサウンドを将来の世代に保存するだけでなく、この歴史的なチェロの熟練の技術を現代の作曲家のための強力な楽器に詰め込んでいます。この象徴的な楽器を細心の注意を払って再現することで、さまざまな方法でストラディバリのサウンドを演奏することが現実のものになります。高品質のサンプル コンテンツは、このユニークな楽器のサウンドを将来の世代に保存するだけでなく、この歴史的なヴァイオリンの熟練の技術を現代の作曲家のための強力な楽器に詰め込んでいます。
LUSCIOUS, DEEP TONES
Stradivariの個性的なチェロ“Stauffer”の卓越したサウンド
イタリア・クレモナの象徴的なコンサートホールAuditorium Giovanni Arvediで収録された名演奏家による緻密なサウンド
20のアーティキュレーションと位相調整されたベロシティ・ダイナミック・クロスフェードでリアルで表現豊かなチェロのフレーズを作成
STRADIVARI CELLOは、何世紀も前に作られた楽器が持つディテールとニュアンスを細かく捉え、最先端のパラメーターコントロールを備えた現代的な制作ツールです。 史上最高と評価されるルシアー(バイオリン職人)によって1700年に作られたStradivariのチェロ“Stauffer''は、鮮やかで温かみのある音色を持ち、クラシックの弦楽器アレンジから現代的な電子音楽まで、あらゆるジャンルの音楽に深みと個性を与えることができます。
CREATE NATURAL, VIVID PERFORMANCES
長いアーティキュレーションにはベロシティクロスフェードが適用され、ダイナミックレイヤー間のトランジションで生ずる位相のずれが解消され、ノート間の変わり目もスムーズに演奏できます。
PERFORMANCE-CAPTURED VIBRATO CONTROL
プロが演奏するビブラートを最先端のモデリングでキャプチャーし、サンプルコンテンツに再適用することで、リアルタイムでも、オートメーションによるコントロールでも、リアルで感情豊かな音のモジュレーションを作り出すことが可能です。
DIAL IN THE PERFECT TIMBRE
指板の位置をLow Stringに設定すると柔らかく優しいトーンに、High Stringに設定するとよりエネルギッシュなサウンドになります。位置をSmartに設定すると、本物のチェリストが演奏するように、演奏したノートから一番近い指板の位置へと自動的に選択されます。
A WEALTH OF ARTICULATIONS
STRADIVARI CELLOは、Long、Short、Expressive、Dynamic、Specialを含む、合計20種類のアーティキュレーションを搭載。Virtuosoを選択すると、演奏に応じて複数のアーティキュレーションをリアルタイムで組み合わせることができます。 アーティキュレーションのリストを見る
BLEND MULTIPLE MIC POSITIONS
理想的な音響空間にチェロを配置することができます。マルチマイクのバージョンには、32本分のマイクをクローズ、ミッド、ファーのマイク位置に分けた3つの異なるサウンドをミックスフェーダーで自由に調整することが可能です。 2つ目のバージョンはステレオミックスのみで、CPUとRAMの負担を軽減し、より素早いワークフローにより作曲時の集中力を高めることができます。
A ONCE-IN-A-LIFETIME RECORDING PROCESS
STRADIVARI CELLOのサウンドは、クレモナのAuditorium Giovanni Arvediが持つ特別な音響環境のもとで、マイクとプリアンプの最適な組み合わせを用いて録音されました。レコーディング中にはホール付近の交通が遮断されるなど、この個性的な楽器が持つ繊細な特性を捉えるためにあらゆる手段が講じられました。特徴
- ソロチェロ楽器
- スマートな指板ポジショニング
- マルチチャンネル、ステレオ位相調整されたダイナミックレイヤー
- 近い、中間、遠いマイク位置をミックス
- 追加の室内騒音制御
- パフォーマンスをキャプチャーしたビブラートは人間のビブラートテクニックをエミュレートします
- プロが演奏した20のアーティキュレーション
- アーティキュレーションごとに最大 3 つのレガート トランジションを含む
- キースイッチを必要とせずに複数の演奏テクニックを組み合わせた Virtuoso アーティキュレーション
- Native Instruments NKS互換
- サイズ: 24.8 GB / 44 GB (ロスレスサンプル圧縮)
- 24ビット、48kHz
- Kontakt インストゥルメント – 無料のKontakt 6 Player またはKontakt 6バージョン 6.2.2 以降が必要です
引用元：Stradivari Cello
機能紹介
1700 年頃のアントニオ ストラディヴァリの「シュタウファー」チェロを収録したストラディバリウスのチェロ音源。解凍後のサイズは約24GB、実質的な非圧縮時総容量はなんと44GBにも及ぶ単体のソロ楽器としては破格のボリューム。ロードはさほど時間を食いません。パッチは2種類用意されています。通常ステレオパッチとマルチマイクパッチ。演奏自体は通常通り、楽器の音域に配置されているので、通常のチェロ音源と同様。キースイッチが用意されていますが。
また、特に注目できるのはビブラートとダイナミクスコントロール。ビブラートではチェリストによるプロのヴァイオリニストのビブラート テクニックを録音し、モデル化されています。ビブラートの強さを設定できるわけですが、CCコントロールにも対応しているので、リアルタイムでビブラートのかけ具合をコントロールできるわけですね。
自在にカスタマイズできるのが特徴、キースイッチの設定画面は4画面にも及び、それぞれのスロットにキースイッチのキーとアーティキュレーションを設定できます。通常のアーティキュレーションだけでなく、コル・レーニョなども用意されています。(画面上のアクサンの文字が文字化けしているのは今後修正されるのでしょうか？使用上は全く問題なしですが)アダプティブモードというアーティキュレーションを自動で適応させるモードまで用意されています。アダプティブ Virtuoso アーティキュレーションは、MIDI コントローラーのパフォーマンスから送信されるベロシティ、ノート、ピッチ ベンド情報を使用して、複数のアーティキュレーションをリアルタイムでインテリジェントに組み合わせる自動モード。つまり、打ち込みを手間を省力化してくれる機能です。また、こちらのVirtusosoモードもまたキースイッチの一部なので、必要な時にキースイッチで特定のアーティキュレーションに切り替えることももちろんできます。
とりあえず自動で演奏させてみて必要なところだけアーティキュレーションを切り替えることで省力化もできるわけですね。
マイクポジションは「近」、「中」、「遠」の3ポイントが用意されており、それぞれ ミキサーでバランス調整が可能。
また、ダイナミクスコントロールも用意されているので、コントローラを使ってまさに演奏しているようにアーティキュレーションコントロールすることができます。
ストラディバリ チェロのすべての音は、さまざまなダイナミクスで入念にサンプリングされ、複数のマイクにわたってステレオで位相が調整されています。これにより、すべてのダイナミックなトランジションに位相アーチファクトが発生せず、最も柔らかいピアニッシモから最も力強いフォルテッシモまで、長いレガートトランジションにわたるダイナミックな変化が本物のチェロのそれと区別できないことが保証されます。
「スマート」位置アルゴリズムは、プロのチェリストが音楽フレーズを演奏するために選択する可能性が最も高い指板位置を選択できます。「Low String」および「High String」を使用すると、チェロから得たい音色を決定し、強制的に低い弦または高い弦を演奏することができます。低い弦ではよりまろやかな音色が得られ、高い弦ではより明るくクリアな音色が得られます。
まとめ・評価
機能自体は複雑なものは一つもなく非常に扱いやすいといえます。アーティキュレーションのセットアップに関しては立ち上げると一ページ目のスロットしかアーティキュレーションがセットされていないだけでなく、プリセット等が用意されているわけではないので、最初自分の鳴れたキースイッチ配列を準備するのかやや面倒ではあります。
肝心の音が非常に良く、チェロのノイジーな弦の音が解像度が高い状態で収録されており、音の近さと相まって深い音が鳴ります。年季の入った音。また、他の多くの音源と比較した際に顕著な、容量の多さも貢献しているのかもしれません。非常に存在感があるので、しっかりとプログラミングすれば無伴奏チェロでも十分通用しそうなレベルだと思います。また、ビブラートやダイナミクスコントロールも用意されているので、これをリアルタイムで操作しながら演奏することで、かなり追い込むことが可能。アーティキュレーションも標準的な奏法は網羅的に準備されている点も良い点です。自動でアーティキュレーションを切り替える機能もあるので、作り込む時間がない場合でもフレーズが作れてまうということも見逃せない特徴。リアルタイムコントロールでかなりの精度まで演奏を追い込むことができるだけでなく、レガート奏法等のピッチコントロールシミュレーションも良く設計されているため、さほど神経質にならなくてもリアルな演奏がしやすいという扱いやすさも兼ね備えたチェロ音源だと思います。また、Stradivari CelloはCREMONA QUARTETにも収録されているのでセットでストリングスライブラリを補強したい場合にまとめて入手することで安く手に入るのも良いですね。
