【Review】「Loopcloud 7」レビュー(強力なサウンドエディット機能が搭載されたサンプラー&サンプル管理ソフト・機能紹介・使い方・登録方法等)


「Loopcloud」レビュー(サウンドエディット機能搭載型サンプラー&サンプル管理ソフト・使い勝手等)


この度、Loopcloudを導入してみましたのでレビューしてみたいと思います。ここではサンプルパックが入手できる等の各種サービスは触れることなく、ソフトの使い勝手に絞ってプラグインとして評価していきます。
さらに最近では数か月に1回、Loopcloud登録者に製品が配布されたりもするのがうれしいですね。(今後も続くかどうかは不明?)

「Loopcloud」はDAW上にプラグインとして読み込んで(スタンドアロンもあり)、プラグイン上で管理されているサンプルをロードし、エディットできるサンプラーのようなプラグインです。
このようにデータベースのように表示されます。

BPM等で分けられているのは通常通り。ここに関しては普通のデータベース的管理ソフトと共通です。



補筆:

新機能

Loopcloud 7になり、AIによる新機能、「サウンドマッチ機能」が搭載されました。(加えていくつかエフェクトも追加されたようです。)これは自前のサンプルを含めたサンプルの特性(トーン、レングス、ステレオ、BPM、スウィング、リズム密度、アタック、ディケイ等)を自動的にパラメータ管理して、パラメータに基づき絞り込みができるという革新的な機能。


Loopcloudの新しいオーディオフィルタにより、あなたの頭の中に浮かんでいる完璧なサウンドを簡単に見つけることができます。トーン、レングス、ステレオ、BPM、スウィング、リズム密度、アタック、ディケイのスライダーを使って必要な特性を見つけ、各カテゴリーに特定の範囲を設定して検索を絞り込むことができます。
使ってみたところ、これがめちゃくちゃ便利。サイドバーにあるオーディオフィルターではキーや周波数帯域、オーディオの長さ、ステレオ幅、BPM、スイング、音の密度、ワンショットの場合、アタックやディケイの長さをゲージを使うことで自在に設定して絞り込むことができてしまいます。

音のニュアンスからサンプルを瞬時に絞り込めるのはとてもありがたいです。特に周波数帯域とアタック等で細かく絞り込めるのは他のソフトにはない強い機能。
AIによるマッチ機能ではハーモニー、リズム、音色の3つのパラメータによる似た音色の絞り込みができてしまいます。選んだ音色に似た音色が探したいという時は結構ありますが、それが一瞬でできてしまうのはとても便利です。

画面にあるように勾玉のようなマークを押すとそれぞれを選べます。


自前のサンプルに対しても音色のマッチングが使用できるので、自動タグ付け機能と組み合わせると自分のサンプルを管理する上で欠かせないものとなりそうです。


機能紹介


Loopcloud 7のサンプル管理機能

Loopcloud 7はサンプルエディットが可能なサンプル管理ソフトウェアです。プラグインとしても用意されており、プラグインからLoopcloud 7を立ち上げることができます。(Rewireのようなイメージです)
Loopcloud内のサンプルパックの他、自分のHDやSSDのサンプルのロケーションを登録することで瞬時にアクセスできます。(ロケーションを初めて参照し、読み込むのに時間はかかります)また、Loopcloud内のストレージにサンプルをドラッグ&ドロップをすることでストレージ内にサンプルを保存することも可能。
これらのサンプルはLoopcloudに読み込ませた際に自動的にジャンル音色等がタグ付けされるので、欲しいサンプルをソートして見つけ出せるということですね。サンプルはもちろんDAWにエクスポートすることができます。

Loopcloud 7のサンプルエディット機能

そして、素晴らしい機能はサンプルエディット機能。通常のサンプラーには見られない超ハイテクな機能がたくさん盛り込まれています。もちろんサンプルを切り刻むこともできます。

まず、画面下部のサンプラーエリアを見ると大体おおまかな機能がわかると思いますが、ループ再生したり、ピッチを変えたり(キーに合わせることも)、倍速、ハーフスピードやBPMに合わせてストレッチする機能があります。

ここまでは普通ですが、スライス機能がとても優れており、まず、Tools欄のはさみモードでサンプルを切り分けることができるのですが、非破壊の処理でして、なんと下の画面の様に、カットされたサンプルをクリックしてドラッグするとロードした元のサンプルの任意の場所にスクロールし、好きな部分をスライスできるのです。

なのでごちゃごちゃサンプル切り貼り入れ替えせずに、組み替えることができるのです。



ちなみに鉛筆マークはドラッグした部分に対し、元のサンプルの先頭からリージョンを上書きしながら挿入できます。


。そしてDAWと同じように各リージョンを縮めたり(非破壊)、リバースしたりできます。

さらに、一連のサンプルのスライスエディットのパターンプリセットが用意されており、下の画面の様にハウスやビート系等即戦力のリズムパターンによるスライスパターンを自分のロードしたサンプルに適用させてスライスできてしまいます。
また、スライスパターンを維持したまま、別のサンプルと全て置き換えることができるのはこのソフトならではのかなりの強み。

つまり音楽の流れはそのままに音色だけ即時に入れ替えられてしまうのです。普通にやるととても時間がかかります。

恐らく技術的にはサンプルのタイムラインの位置を座標の様にマッピングして記録しているからサンプルを別のものと入れ替えられるのではないでしょうか。どうやっているのか気になります。


そして、エフェクト機能も大変充実。このようにエフェクトラックにロードしていくことができます。

リバーブからグラニューラといったものまで様々ですが、優れていることにエフェクトごとにオートメーションを描くことができます。下の画面の様にエフェクトごとにブロック単位でエフェクトオートメーションを描くことができます。どうやら曲線などは無理なようですが、かなり便利。


そして、もちろんエクスポート機能があり、(下部左のダウンロードマーク)元のサンプルはもちろんスライスしたサンプルをDAWにドラッグアンドドロップあるいは保存できます。結構複雑なことがソフト上でできるのでこれを吐き出すことができるのは大変ありがたいですね。






評価

サンプル管理ソフトとして有名なプラグインですが、私の印象では、サンプラーとしての機能の方もより魅力的に思えました。

特に、スライスした過程をそのままに、他のサンプルに置き換えられるのは大変便利。またプリセットも充実しているので、プリセットを使ってイメージを固めながら微調整するといったこともでき大変汎用性が高いです。そして基本的に非破壊の作業なので、わずらわしさがないのが非常に好印象でした。サウンドエディットに関しては一つのサンプル素材をいじっていくソフトなので、異なるサンプル同士の掛け合いはDAW上で行うことになります。


非常に多機能でサンプルベースで制作する人にとっては強い味方になるプラグインだと思います。正直ここまで便利なソフトとは思ってはいませんでした。

Loopcloudの登録方法

1.画面右上のTry Freeから進みプランの選択画面で任意のプランを確認してください。
アカウント作成を指定ない場合はその際にメールアドレスを登録し、アカウント作成をします。

2.3つのグレードから選択できます。Monthlyは月額、Annualは1年単位です。




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