【Review】Klevgrand「Røverb」レビュー(空間系マルチディレイプラグイン)
製品情報
ディレイとリバーブのハイブリッドで独自の空間をデザイン
このオーディオ エフェクト フィルターは、単純なリバーブと非常に複雑なディレイのハイブリッドです。R0Verb は最大 50 本の個別のディレイ ラインで構成されており、ボリューム、プリディレイ、フィードバック、ハイ シェルフのコントロールを使用して、すべてのディレイを管理できます。シンプルなディレイから複雑なスペースまで、ミックスのニーズに合わせてあらゆるものに使用できます。運が良ければ、素晴らしいランダマイザーもあります。
特徴
- 最大 50 個の並列遅延
- すべてのディレイにはボリューム、プリディレイ、フィードバック、ディレイタイム、ハイシェルビングフィルターのパラメータがあります。
- ランダマイザー – ユーザー定義の境界を持つスペースを作成します
- 1 回のジェスチャーで複数の遅延ラインを複数選択して編集
- ポスト3バンドEQ
- インスピレーションのためのいくつかの工場出荷時のプリセットが付属しています
引用元:Røverb
機能紹介
Klevgrand「Røverb」 (別表記:R0Verb)はリバーブやディレイが組み合わされた空間系マルチディレイプラグイン。ディレイラインが最大50UI上に配置することができるようになっているというとんでもないプラグインです。
半球状のUIが空間になっており、左右の位置がパンになっています。ディレイラインにはそれぞれ2つの円が団子のようについており、2つの円の距離がディレイタイムを表します。半球から一個目の円までの距離がPre Delay Time、半球の中心に近い円はゲイン、外側はフィードバック値を表しています。虫眼鏡マークは空間の縮尺を変えます。はじめ使用した時この機能を見逃しがちかもしれません。デフォルトだとディレイラインが場外に飛び出すので注意。つまり、ディレイラインを二つ作ると音源(というのが分かりやすいでしょうか)が2つの位置でなることになり、それぞれフィードバックを設定できるわけです。これが50個用意できるというのは狂ってますね。
1. ディレイ ライン - Rôverb は複数のディレイ ラインで構成されており、各ディレイ ラインにはパン、プリディレイ タイム、ディレイ タイム、ゲイン、ディケイ、ハイシェルフの個別のパラメーターがあります。各ディレイラインの方向は、出力がどのようにパンされるかを示します。それが左を向いている場合、出力は左にパンされ、その逆も同様です。円の大きさはゲインレベルを示します。(原点からの) 最初の円はゲイン値です。外側の円は減衰を表します。
2. ツールボックス - これらを使用して、時間変更、削除、ボリューム、およびハイシェルフゲインを切り替えます。
また、右上のツールボックスでは、作成したディレイラインを編集します。ボリュームコントロールやディレイラインの位置の移動ができます。ハイシェルフマークはそれぞれのディレイラインをハイシェルをどれくらいかけるか設定できます。
左下は3バンドのEQ。シンプルで使いやすさがあります。
3. Randomizer - このツールを使用すると、ユーザー定義の境界を持つ新しいリバーブを作成できます。
3のランダマイザーは4つのパラメータに応じでランダマイズし、ディレイラインを再配置できます。雰囲気に合わせた設定を作って、気に入ったものがでるまで試行できるわけです。上記のようほぼ際限なくディレイが用意できるのでこの機能は結構便利かもしれません。複雑性というのはディレイラインの個数を表します。
まとめ
ディレイをどこからどのタイミングでどれくらいの音量と彩度でフィードバックさせるかを設定できるのはなかなか珍しいですね。ディレイでやりたいことが具体的な空間上で指示できるので、イメージを具現化したいという人にはたまらないかと思います。たくさんのディレイラインを配置すると複雑になるかと思いきや逆にそれぞれが重なり合って、落ち着いたサウンドになるのも面白いですね。
ウィークポイントとしてはツール切り替えのショートカットがない(マニュアルも読みましたが、どうやらなさそうです)のが少し面倒な気がします。また、ファクトリープリセットは用意されていないようです。とはいえ、ここまでわかりやすく自由度の高いプラグインもそう多くないので、それを差し置いてもマニアックな需要や空間系サウンドデザインにごだわりたい人にとっては手軽に使えることもあり、注目できるプラグインの一つかと思います。