【Review】Universal Audio「Pultec EQ Collection」レビュー(Pultec EQエミュレーションプラグイン、他社プラグインとの比較等・最安値とセール情報)

【Review】Universal Audio「Pultec EQ Collection」レビュー(Pultec EQエミュレーションプラグイン、他社プラグインとの比較等)


オリジナルのPultec EQ はどの商業スタジオでも用意されているといわれる有名なPassive EQ。1950年代の初めから80年代初頭まで生産された Pultec EQ は、50年以上に渡ってレコーディングミキシングからマスタリングまで使用されています。

メーカー情報


70 年以上のポピュラー ミュージックで使用されてきた伝説のビンテージ チューブ EQ を使用して、ボーカル、ドラム、ギター、シンセにアナログの命を吹き込みます。これらの EQ を介してフル ミックスまたは単一のインストゥルメントを実行するだけで、見事な Pultec アナログ マジックを自分で聞くことができます。これらの驚くほど正確な EQ は、オリジナルのアナログ ハードウェアとほとんど見分けがつかず、John Mayer、Daft Punk、Mariah Carey などのプロデューサーが使用したのと同じ豊かなトーンを提供します。




特徴
  • UAD Native と Apollo Realtime/UAD-2 の両方のバージョンが含まれているため、任意のオーディオ インターフェイスを使用できます。
  • ビンテージ Pultec EQ の世界最高のエミュレーションで「アナログ マジック」を即座に手に入れましょう
  • EQP‑1Aでファットでパンチの効いたベース、シンセ、ドラムを作成
  • MEQ-5 でギター、ボーカル、キーの豊かなミッドレンジ テクスチャを体験してください
  • HLF‑3Cを使用して、レトロなフィルター効果を作成したり、不要な周波数を正確に削減したりします




引用元:Universal Audio

機能紹介


Universal Audio「Pultec EQ Collection」には3種類のEQモデルが用意されています。低音域のEQP‑1A、中音域の MEQ-5、High& LowパスフィルターのHLF‑3Cです。(統合されているのではなく、3つのプラグインに分かれています。)




クラフト伝説のローエンド: EQP‑1A

自信を持って幅広い EQ 操作を行い、これまでに聞いたことのない最も鮮やかなローエンドを手に入れましょう。ベース・ギターやシンセ・ベースからキック・ドラムまで、いくつかのノブをひねるだけで、タイトで集中した音に驚かれることでしょう。



中域をカスタマイズする: MEQ-5

ミックスの重要な「パワー領域」であるボーカル、ギター、キーに鮮やかさと深みを加えます。MEQ-5 の 2 つのミッド ブースト バンドと 1 つのミッドレンジ ディップ バンドは、ビンテージ ハードウェアのユニークなフィルターの相互作用を備えています。




よりクリーンなミックスとエフェクトを実現: HLF‑3C

わずか 2 つのコントロールで、HLF‑3C はボーカルや楽器にレトロでローファイなエフェクトを加えたり、ミックスを構築して濁らせたりする過度のヒスやランブルなどの厄介な周波数を外科的に除去することができます。

 EQP‑1Aはローカットとハイカットなので、指定した帯域以下および以上をカット。迷うことはないでしょう。EQP‑1Aはシンプルですが、ボリュームを絞った時のように自然に、そして大変滑らかにカットされるので使いやすいですね。
MEQ-5はピーク(ベル)が2つとディップ(ノッチ)が用意されています。指定した周波数をピンポイントに上げ下げということです。それぞれ1-10の値を選択し調整します。
RQP-1Aは見慣れない人にとっては一瞬使い方に戸惑いそうなUIですが、バンド幅をコントロールするBANDWDTHを境にLOWとHIGHで分かれており、帯域をCPSおよびKCSで設定した上でそれぞれBOOSTとATTENUTE(減衰)する量を設定することができます。それぞれLow Shelf、High Peak、High Shelf。オリジナルハードウェアと同様に同じ周波数を同時にブースト&カットすることができるようになっています。Boostコントロールは、Attenuationコントロールによってカットされたそれよりもわずかにゲインが高く、影響を与える周波数も微妙に異なるため、選択した周波数帯域に対しこの2つのコントロールを同時におこなうことによって、より複雑で微妙な調整をすることができるわけです。


Waves「PuigTec EQs」との比較

他にもいくつかのメーカーがリリースしていますが、最も所有しているユーザーが多いであろうWaves「PuigTec EQs」と比較してみます。


PuigTec EQP-1A Pultec EQP-1Aは同じ周波数を同時にブースト/カットするユニークな機能を使用してレゾナンスシェルフを作り出せることで有名です。PuigTec EQP-1Aはジャック・ジョセフ・プイグが手がけた、ウィーザー、ブラック・クロウズ、パニック・アット・ザ・ディスコといったアーティスト達、その数十にもおよぶポピュラーソングレコーディングで聴ける、オリジナルハンドメイド・ユニットを驚くべき精巧さで再現したプラグインです。

 Waves「PuigTec EQs」はPuigTec EQP-1AとMEQ-5 の2種類のモデルが用意されています。

MEQ-5 MEQ-5の独特の音質がオリジナルのPultecハードウェアを何十年にも渡りハイエンドスタジオの大黒柱として君臨させている理由です。ミッドレンジPuigTec MEQ-5と広帯域のPuigTec EQP-1Aを同時に使用すれば、フルレンジのヴィンテージEQチェーンを構築することができます。


440Hz-18dbでサインウェーブを鳴らしたあとそれぞれのプラグインを(Hz200 BOOST: 10)通します。(プラグインの挙動をデータに反映させるため、マッチゲイン等は行っておりません。)

デフォルト


 Universal Audio MEQ-5 


PuigTec MEQ-5 




 Universal Audio EQP-1A





PuigTec EQP-1A



考察 

Waves「PuigTec EQs」の場合どちらも倍音だけでなく、超低周波に何か出ていますね。(これもWavesのエミュレーションの特徴なのでしょうね。) Universal Audio「Pultec EQ 」の方はどちらも高次倍音がたくさん加わるのではなく(第一、第ニ倍音が少し出ているようですが)、原音に対して成分が加わるようになっているようです。

  また、Waves「PuigTec EQs」の場合は Universal Audio「Pultec EQ 」とは異なり、通すだけで付加される仕様になっているようです。大きく周波数に変化がみられることからデフォルトの味付けが強いともいえるかもしれません。

評価

Pultec EQ Collection全体の特徴として、各々の処理が自然な印象を受けます。( Waves「PuigTec EQs」の方がノブを動かした時により劇的にタイトにかかる印象があります。)ブーストした場合はパンチが出るというよりはむしろ音像が前に出て音の粒の解像度が上がり、ミックスの中でのスペースを大きく取っているような印象。また、減衰させた場合でも音が痩せるのではなく、主張がおとなしくなるといったように繊細な処理が行われます。先ほどの比較でWaves「PuigTec EQs」の方が、デフォルトの味付けがあり、またタイトにかかる(キックがタイトになったり等)傾向があるという印象を述べましたが、Universal Audio「Pultec EQ Collection」はEQ処理をした際に解像度が変化し、信号そのものの性格を維持しながらも、空間的なボリューム、距離感の変化とそれに伴う質感に変化があり、レコーディングそのものの良さを活かしたまま処理をしたいといった際には最適解のひとつとなると思います。
総じてアナログ的なEQの漸次的な挙動が再現されていることが伝わってくるエミュレーションであるといえます。Pultec EQエミュレーションの中でも上から数えられるほどのポテンシャルはあるでしょうね。


最安値とセール情報


現在86%OFFで39ドルと破格の割引キャンペーンが実施されているのでチェックしてみてください。

Pultec EQ Collection

この記事が気に入ったらフォローしてね!