最強のオーケストラ音源を探してみる【オーケストラ音源の比較】


最強のオーケストラ音源を探してみる【オーケストラ音源の比較】

DTMにおいてオーケストラ音源はやはり持っておきたいもの。しかし、オーケストラ音源と一口に言っても編成の規模の違い等様々なものがあります。ついついヴァイオリンと一緒くたにしがちですが、ソロストリングス音源と室内楽ストリングス音源と、大規模なストリングスオーケストラ音源は別物。カルテットのような小さなものからフルオーケストラまであり、それぞれの用途で使い分ける必要が出てくることも多いかと思います。また、サンプルの容量やマイキングももちろんですが、サンプルをどの様に選び、どのように再生するのかという音源内の処理もリアルな演奏に直結します。そのため意外に比較は難しいもの。ここではピックアップしてはおりませんが、他の一般的に知名度のあるオーケストラ音源としてはIK Multimedia Miroslav Philharmonic 2(ここ数年割引率が高まっている印象ありますね)やCinesamplesの Cineシリーズが定番どころでしょうか。UVIにもオーケストラ音源はありますが、もう少しライト路線でしょうかね。最近はよりCinesamplesではMusioというよりシンプルに使いやすさを重視したシリーズが出てきました。Native InstrumentsはKompleteがありますが、意外にまとまったオーケストラ音源の定番というとすくなめかもしれません。同系統e-instrumentsのStradivari Violinなどは非常にインパクトのあるライブラリですがソロです。Strezov Samplingもストリングス、ブラスがありますがオケ全体というとあまりない印象。8DIoもオーケストラ音源がいろいろあります。
まだ、全製品を満足がいくほど網羅的には整理できてはいないので建設途中、随時追加していきますが議論の余地がないほど知られたものをまずはピックアップしました。ここではオーケストラとして演奏することを想定して設計されたライブラリをピックアップします。そして、一般的なオーケストラ(サウンドデザインされた、特殊な用途やシーンに限定された音源を除く)音源をピックアップしています。




SYNCHRONシリーズ(VSL) 


VSLはSynchronized等いろいろな似た名前のシリーズがあるので混同しやすいですが、Synchronシリーズが比較的最近リリースされた新進気鋭のシリーズ。SynchronizedとSynchronは異なるコンセプトなので注意。『SYNCHRON STRINGS PRO』、『SYNCHRON WOODWINDS』、『SYNCHRON BRASS』、『SYNCHRON HARP』、『SYNCHRON PERCUSSION I』等といったようにパートごとにばら売りされています。そのためすべて集めると結構(というよりかなり)高価になりがちではありますが。因みに「VSL Synchron Prime Edition」というこれらの音源のパッチから抜粋した総合オーケストラ音源もあります。それでも65GBほどとかなり内容が詰まっているのですが。

VSL Synchron Strings Pro


Synchron Strings Pro は次世代のサンプリング ストリング アンサンブルを代表するもので、芸術的な表現、豊富な詳細なアーティキュレーション、自然な音の変化、音響の卓越性を資源に優しく使いやすい製品に融合させています。Standard と Full Library の両方に同じアーティキュレーションが含まれています。フル ライブラリには、より多くのマイクが追加され、音響の可能性が広がります。

フルライブラリだと237GB、以下のマイクポジションが用意されています。

  •  クローズマイク (モノラル)
  • ミッドマイク – アンサンブルの最前列 (L/R)
  • バックマイク – アンサンブルの 2 列目 (L/R)
  • メイン/ルームマイク – Decca Tree Stereo (L/R)
  • メイン/ルームマイク – Decca Tree Mono (センター)
  • メインサラウンド – ステレオ (L/R)
  • ハイステレオ (3D) – ステレオ (L/R)
  • ハイサラウンド (3D) – ステレオ (L/R)

VSL Synchron Brass




「息をのむ。」「素晴らしいことにほかなりません。」「私が今まで聞いた中で最高です。」ハリウッドや世界中のクライアントが、Synchron Stage Vienna でのスコアリング セッションで絶賛されたブラス セクションを体験した後、私たちが誇らしげに受け取るのは、このような反応です。優れたミュージシャンが、金管楽器の大胆な特徴を強調する優れた部屋の音響と交流する機会を与えられたときに起こる特別な魔法であり、素晴らしいパフォーマンスを提供するよう促します。
特徴
  • 壮大な力
  • あらゆるスケールで多彩なオーケストラ ブラス
  • 8つのソロ楽器と9つのアンサンブル
  • 新しいレベルのダイナミックな表現力と音楽性のための素晴らしいサンプリングの深さ
  • 表現力をさらに高める新機能「Timbre Adjust」
  • 設定済みのミキサー プリセット、シグネチャー、FX プリセットを備えた 9 つのマイク位置
  • Sibelius、Dorico、Cubase のエクスプレッション マップ 


最大9マイクポジション。フルヴァージョンだと総容量136GB。サラウンドマイク等も使用されているので空間の捉え方が素晴らしいのが特徴ですね。やはりオーケストラになると空間的立体感が求められることも多いのでリアルな音を再現する上でアドバンテージになります。クラシック系にも強そう。

その他の音源ですが、ハープでさえもハードディスクの圧迫が甚だしいので、特にこだわりがないのであればもしかしたらストリングスとブラス、ウッドウィンズ等主要なパートをセレクトして、その他は他の音源で併用するというのもありかもしれません。



Hollywood Orchestra Opus Edition Diamond(EastWest) 


ハリウッド オーケストラ オーパス エディションは、これまでに製造されたオーケストラ バーチャル インストゥルメントのベストセラーであり、最も多くの賞を受賞したハリウッド オーケストラの待望の拡張版です。これには、新しい革新的な OPUS ソフトウェア エンジンにすべて格納された、まったく新しい原始的な録音、再考されたオリジナル コンテンツ、および強力な新機能が含まれます。

100 を超える国際的な業界賞を受賞した Doug Rogers と Nick Phoenix がプロデュースし、複数のアカデミー賞と BAFTA の受賞者である Shawn Murphy がサウンド エンジニアを務めた Hollywood Orchestra Opus Edition は、長年にわたるレコーディングとプログラミングの集大成であり、プロフェッショナルなサウンドのオーケストラ サウンドトラックを実現します。Hollywood Orchestra Opus Edition には、新しい Opus ソフトウェアと、ハリウッドのブロックバスター サウンドをすばやく実現したいと考えているあらゆるスキル レベルの作曲家にとって必須のツールである、関連製品である Hollywood Orchestrator が含まれています。


 新しい Opus ソフトウェアに加えて、コンパニオン アレンジャー ツール、Hollywood Orchestrator をリリースします。これは、WordBuilder が Hollywood Choir 内で機能するのと同様に、Hollywood Orchestra Opus Edition 内で機能します。Sonuscore と共同で開発された Hollywood Orchestrator は、Hollywood Orchestra Opus Edition のすべての楽器を使用して、革新的なスコアリング エンジンで MIDI 入力に基づいてリアルタイムのアレンジを作成します。StepEditor を使用して独自のリズムとスコアを作成します。最大 4 小節の長さのパターンを作成します。さまざまなカテゴリやムードの 400 を超えるプリセットを使って、すぐに始めましょう。演奏可能なフル オーケストラ アーティキュレーションと MIDI レコードとエクスポートがあります。すべてのインストゥルメント セクションで最大 16 のパッチを使用できる、Hollywood Orchestra Opus Edition 全体が指先で操作できます。Hollywood Orchestrator は、魔法のようなハリウッド サウンドをすばやく簡単に手に入れたい新しい作曲家と、期限内に大量の作品を制作する必要があるプロの作曲家の両方に最適なツールです。


注意: Hollywood Orchestrator には、Hollywood Orchestra Opus Edition が必要です。スタンドアロン製品ではありません。オリジナルの Hollywood Orchestra または Hollywood Solo Instruments とは互換性がありません。これらは、新たに録音されたインストゥルメントと共に Opus Edition に含まれるようになりました。



定番のEastWest Hollywood Orchestraの進化版。バージョンアップによって作曲支援機能が大幅に強化された点がポイント。The Orchestraで定評のあるSonuscoreのとの共同開発というだけでも信頼が厚いですが、おまけでついているようなアルペジエータとは異なるので大変制作の強い味方になっています。劇伴はもちろんですが、ゲーム等、商業系の制作が頻繁にある人はかなり恩恵を受けることが予想され、かなり使えるツールだと思います。音色もハリウッド映画で一度は聴いたことがあるようなあのサウンド。これは前のヴァージョンからですね。ヴァイオリン等のソロ楽器も含まれており、総容量は950GBにも及びます。




Hollywood Orchestra Opus Edition Diamond(EastWest) 


BBC SYMPHONY ORCHESTRA PROFESSIONAL(SPITFIRE)







2019年8月にリリース。3つのエディションが用意されており。最上位グレードは総容量尾600GBにもなります。


本製品には、グループとソリスト、各音階楽器における33のレガートを含む418のテクニックを含む、55の楽器を収録。11のマイクポジション、2つのステレオミックス、ドルビーアトモス用に設計されたシグナルのセット、さらなるリアリズムと究極のコントロールのための5つのスピル・シグナルなどが含まれています。最先端のテクノロジーを用いてすべてが1つにまとめあげられた本製品は、オーケストラ音源の決定版と言えるでしょう。


機能の比較
DISC
CORE
PRO
インストゥルメント※
33種
42種
56種
アーティキュレーション※
47種
305種
435種
ラウンドロビン
1
最大8
最大8
ミキサーシグナル
1 (MIX)
1 (MIX)
20
ダイナミックレイヤー
1
最大3
最大3
レガート
×
ライブラリサイズ
~200MB
~23GB
~600GB




総評

オーケストラ音源となると各メーカーもかなり力が力が入るのか、(純粋に情報量が多いというのもありますが、)サイズが大規模になりがちですね。上記の音源くらいになるとハイレベルな比較となるので好みというところも大きくなるかもしれません。もう一つオーケストラで忘れてはいけないのは誰が何をどの様に収録しているか。オーケストラの質感は交響楽団や指揮者によって音が360°違うように、サンプリングにおいても、何を美しいとしているかによって完成した音が異なるため、初心に戻ってどれが好きな音色かというところも忘れてはいけないものだと思いますね。また、すべてを楽譜で書くのか、それとも作曲ツールをフル活用するのかというところでもニーズは変わってくるかもしれません。

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