メーカー情報
Densityは、入力に基づいてさまざまなレイヤーのサウンドを作成するオーディオエフェクトプラグインです。このプラグインを使用すると、ステレオで素晴らしい結果が得られ、没入型で素晴らしい結果が得られます。このプラグインを使用すると、アーティストはソロ入力に基づいて信じられないほどのサウンドのアンサンブルを作成し、信じられないほどの空間化を実現できます。
声は合唱団に、バイオリンは弦楽アンサンブルに変わります
密度は、単一のトラックに基づいてサウンドのさまざまなレイヤーを作成します。きめ細かいテクノロジーを使用することで、トラック上のサウンドの密度を非常に簡単に高めることができ、美しい結果が得られます。音楽からサウンドデザイン、ステレオからドルビーアトモスまで、Densityはツールセットに絶対に必要なプラグインです。
引用元:Density
Densityとはー従来のダブラー・コーラスとの違い-
まず筆者が使うまで気になっていたのは、コーラスやダブラーと何が違うのかという点です。結論からいいますと用途としては一部共通するものの、コーラスやダブラーでは不可能な処理がDensityでは可能です。例えば、ソロのヴァイオリンをダブラーで重ねても広がりは生まれてもストリングスオーケストラのサウンドにはなりませんよね。空間的な隙間があります。また単に太くするのとも違います。Densityでは現実の音響空間を発音源を3D空間上に実際に配置した上で3Dヴァーチャル空間で音響の広がりを再現するのでかなりの精度でアンサンブルの音響空間を再現できます。
機能紹介
Detuneではソーストラックに対する音程差を調整します。実際のアンサンブルではピッチはそれぞれの演奏者で微妙に異なるわけで、それを再現できるということですね。
Detuneモードから高度な処理が可能になります。
このプラグインではグレインという画面上に表示される音の粒(音楽的にいうならば声部です)を用いて処理をしていきます。Detuneモードでは原音に対し、グレインのDelayを変えることができます。よりリアルな響きを作り調整することができるということですね。Grain Sizeは原音に対しグレインのデュレーションを設定します。画面右のPosition Divergenceは3D空間上の音の広がりを設定します。Voice Speedはグレインをどれくらいのスピードで動かすかを設定できます。同心円状に回転させてみたり、
360度回転させたり、360度を縦横無尽に移動する音を作ることもできます。
評価
まず、純粋にソロを合奏にするエフェクトプラグインとしてみてみるとなかなか有能だと思います。特徴としてはソロの線の太さを維持したままアンサンブルにできる感じです。
というのも、実際に使用してみて同じオーケストラ音源のソロライブラリとアンサンブルライブラリをいくつか比較してみるといくつか気づくことがあります。まず、マイキングという概念で設計されてはいないのでサウンドソース自体の収録時のマイキングの違いを変更することは難しそうです。単純に音像を近いものにしたり、遠ざけたりすることは難しいです。ソロとアンサンブルはそもそも収録方法が異なりますので音の距離も異なります。そのため、シュミレーションとしては同じ同じ録音環境で演奏者を増やす感じですね。むしろそちらの方が需要は一定数あるかもしれません。
また、マイク位置を疑似的に変えるプラグインはこれまでにいくつかリリースされておりますので問題なしかと思います。
ここまで、どちらかというと肯定的なところを見ていきましたが、ニュートラルな視点でみてみると今後ほしい機能もいくつかあります。ひとつ挙げてみるとするとやはり、グレインの位置や軌道、距離を完全にカスタマイズ設定できる機能が欲しいですね。最後に総評。
通常の2ミックスでの各楽器の音のバランス調整等繊細な作業をする上で抜群のパフォーマンスをするだけでなく、ライブエレクトロ二クス、電子音響系の複雑なサウンドメイクにも使えるSound Particlesの自信作なのではないでしょうか。