【Review】KILOHEARTS「Phase Plant」レビュー(セミモジュラーシンセサイザー、使い勝手等)
メーカー情報
Phase Plantは、音楽プロデューサーやサウンドデザイナー向けに開発された、数々の賞を受賞したセミモジュラーソフトシンセです。最高品質の処理、創造的な自由、直感的なワークフローのユニークな組み合わせにより、すぐに素晴らしいパッチを作成できます。ジェネレーター、モジュレーター、エフェクトの無限の組み合わせを探索して、独自のオリジナルサウンドを発見して洗練させてください。可能性を想像してみてください...Phase Plantのオープンモジュラーアーキテクチャにより、コンパクトなシンセサイザーから、楽しく直感的に使用できるエコシステム内の複雑に進化するパッチまで、あらゆるものを自由に設計できます。必要な数のジェネレーター、モジュレーター、エフェクトを組み合わせて、独自のサウンドを正確かつ簡単に作成できます。
引用元:KiloHearts
機能紹介
セミモジュラーシンセということで音源、エフェクト、モジュレーションの3つのセクションが用意されています。エフェクトレーンには3つ(ここは3つ以上増やすことはできないようです)の出力が用意されており、音源をそれぞれアウトプットを指定することでどのエフェクトレーンを通すのか指定できます。Auxモジュール等も用意されているので自在にそれぞれのコンポーネントをつなぐことができるわけですね。
OSCはアナログ系からノイズ系、ウェーブテーブル、サンプラー等一通りそろっています。それぞれのラックには無制限に(もちろんPCの処理には限界がありますが)モジュールを配置することができます。モジュールはドラッグで並び替えが可能。グループ化等のモジュールがあり、ごちゃごちゃせずに音作りができます。 音源ごとにグルーピングしてブロックを作っていく感じですね。
通常版の場合搭載されているエフェクトに限りがありますが(「Disperser」等、単体でも機能するKiloHeartsのエフェクトプラグインが入っていないようです)、不可欠なものはそろっているのでまず困らないでしょう。(KiloHeartsのエフェクトは「multi pass」等なかなか良いものがそろっているのでほしくはなると思います。)リングモジュレーション等ももちろんカバーされています。
モジュレーションはXer Serum等の方式とは異なり、⊕ボタンをクリックすることでルーティング先の(ルーティング可能な)モジュレーションノブが点滅します。それを回すことでモジュレーションができます。モジュレーションも無制限に用意することができるのでとにかく複雑な動きを作るのにも強い。EDMや電子音楽系にはもってこいですね。
そして、海外のシンセではおなじみの(?)息抜きなのでしょうか、インベーダーゲームのようなシューティングゲームが搭載されており行き詰った時にできます。
評価
モジュラーシンセというとつい構えてしまいがちですが、想像以上に直感的で使いやすいです。一画面で完結しているところもストレスフリー。また、モジュラーのルーティングにほとんど制限がないので凝ったものを創り出したいトラックメイカーやサウンドデザイン系にも力を発揮します。気になる点としてはアルペジエータ等の機能がもっとシンプルに使えたらなといったところでしょうか。リリース後しばらくして話題になりましたが、満足する機能を備えた良シンセですね。まだ日本ではさほど知名度が高まってはいないかと思いますが、Serumを所有している人の次のチョイスとしては最適かと思いますね。
セール情報・最安値
最安値は50%OFF、99ドルです。(個人的な手持ちのクーポンなどによる追加割引などは考慮に入れません。)最安値となるセール頻度は一年に1,2回程度とそこまで多くない印象です。