WAVES「CLA Nx」レビュー(スタジオルームシュミレーションプラグイン、他の製品との比較等)
Nxの新作が出たとのことで早速導入してみました。
メーカー情報
クリスロードアルジのスタジオでミックスをチェックしてくださいCLA Nxは、グラミー賞を受賞したミキサーChrisLord-Algeの有名なMixLAスタジオコントロールルームをヘッドフォンの任意のペアにもたらします。これにより、ヘッドフォンで確実に監視し、いつでもどこでもより適切なミキシング決定を行うことができます。
クリスの完全なモニタリング設定は、CLANxを介してすべてのヘッドフォンで利用できるようになりました。これには、ChrisのNS10モデルのCLA-10ニアフィールドモニターと彼のサブウーファーシステムの音響応答が含まれます。彼の仕様に合わせて変更された、彼の特注のOceanWayファーフィールドスピーカー。そして、彼が頼りにしているラジカセモデルでさえ、彼のミックスがどのように小型スピーカーデバイスに変換されるかをチェックしています。
特徴
- より良いミックスリファレンスのためのヘッドフォンモニタリングプラグイン
- グラミー賞を受賞したミックスエンジニア、クリスロードアルジと共同開発
- クリスロードアルジのプライベートミックスLAコントロールルームの精密モデル
- クリスの3セットのカスタムスタジオモニターでミックスをチェックしてください
- ニアフィールドモニター:CLA-10(カスタムNS-10モデル)+サブウーファー
- ファーフィールドモニター:クリスのカスタム修正されたオーシャンウェイHR1
- ミックスが小型スピーカーデバイスにどのように変換されるかを確認するためのブームボックス
- ミックスの深さ、パンニング、リバーブ、ローエンドのレスポンスに関するより良いリファレンス
- すべてのヘッドフォンモデルと互換性があります
- 調整可能なスタジオアンビエンスコントロール
- パーソナライズされた頭部の解剖学的キャリブレーション
引用元:WAVES
レビュー
使い方は他のWAVESNxプラグインと同様。ニアー、ファーの2のポジションでのモニタリングだけでなく、ラジカセ小型スピーカでのモニタリングもできるあたりはロシア系スタジオモニタリングプラグインRealphoneに似ていますね。聴き手のリスニングデバイスでチェックするということでしょうか。この機能がついているのは他のNxプラグインと少し違います。
実際聞いた印象だと、3D空間がかなり自然にシュミレートされている印象があります。 具体的に言うと、楽器ごとにくっきりと分離して聞こえるのではなく、重なり合いが細かく感じられ配置はもちろん、残響の響きも大変自然。ヘッドフォンでいうとSonyの7506のイメージでしょうか。空間に重きが置かれている印象があり、逆に各楽器の周波数補正等による聞こえ方の違いは少な目な印象があります。低音で通常以上にブンブンいうこともなく。
また、WAVESのCLA系プラグインと組み合わせるとより厳密に彼のワークフローが試すことができて面白そうですね。
一方、WAVES「CLA Nx」は実際のスタジオシュミレーションとしてよりリアルな音響空間を再現している印象がありますね。実物のモニタリング環境の趣向だと思います。おそらく本人も言う通り、どうモニタリングしたいかが反映されているのでしょう。音の重なりがはっきりと聴いてとれるのでアメリカ系のミックスシーンで役立ちそうだなと感じさせるようなところも。どのスピーカでどのようにモニタリングするか一つの答えを提供している点においても一定の意味があるプラグインだと思います。
優劣というよりはスタジオモデルのヴァリエーションとしてこの製品を評価したいところですね。(近々Nx全製品の比較も行いたいところです。)様々なモニタリングシュミレーションがあればあるほどより精度が上がることは間違いないですので。Nx系を一つのプラグイン内で切り替えられるとよいなあと思いますね。