【Review】UJAM「FINISHER RETRO」レビュー(マルチエフェクトプラグイン・使い勝手、他製品との比較など)
メーカー情報
クラシックレコードを演奏して、「それだと思ったことはありますか?音。すごい!60年代(または70/80/90年代)の雰囲気を自分のトラックに入れるにはどうすればよいですか?」フィニッシャーレトロを使えば、それは簡単です。私たちの専門家がハードワークを行い、クラシックなリバーブ、ディレイ、フランジャー、チューブ、テープヒス、マジックをキャプチャしました。レトロをロードして行くだけ!
RETROは、1つの効果以上のものです。各モードは、最大20の相互接続されたサウンドモジュールのウェブです。それは、すべてが適切に設定された巨大なペダルボードとスタジオギアのラックを持っているようなものです。
フィニッシャーRETROのモードは、60年代、70年代、80年代、または90年代の数十年で提示されます。各モードは、サウンドデザイナーによって慎重に作成されており、その10年の素晴らしいサウンドの本格的なスナップショットを提供します。
特徴
- あなたのオーディオのためのInstagramフィルターのように。
- 60〜90年代の数十年で提示された50のモード。
- モードから作成された100個の個別のプリセット。
- FINISHERおよびVARIノブにより、すばやく簡単に調整できます。
引用元:FINISHER RETRO
機能紹介
簡単に言うとサウンドを60-90年代のサウンドにすることができるマルチエフェクトプラグインですが、通常のLofiエフェクトとの違いが気になるところです。見ていきましょう。
使い方は他のFINISHERシリーズと同様。エフェクトごとに年代がラベリングされています。
チューブ系からリバーブ、フィルター、コーラスまで様々。
エフェクトのヴァリエーションを全て紹介してるこの動画が参考になるかと思います。
プリセットではエフェクトのカテゴリー別に分類されています。フィルターやディストーション、サチュレーションからモジュレーション、スペクトルフリーズ系まで一通りそろっています。
ノブは各エフェクトごとに4つのノブ(モジュレーションやざらつき、色味を調整するノブ等様々)と、まいどおなじみフィニッシャーノブ(恐らくDry Wet系)が用意されています。どののノブもとりあえず回してみれば音が劇的に変わるので、イメージにあったエフェクトを探して、微調整を加えるだけで、作りたい音に最短ルートでたどり着くことができます。
エフェクトごとに割り当てられているノブのパラメータが異なります。ディストーション系だとアンプ、フィルターだとLow、Highのように手の込んだエフェクトでも通常のエフェクトと同じように使えるので使いやすい。
ジャズ系のヴィンテージラウンジサウンドからUKロック系、シンセウェーブ等レトロなサウンドは一通り網羅しているといえます。モジュレーションやフィルター等、劇的なものもあるのでエレクトロミュージックにも。Lofiピアノもお手の物。レトロサウンド関係なくエレキギターに挿してもよさそう。アンビエントにも最適でジャンルの守備範囲が大変広いです。
ビットクラッシュ等もありますが、どのプラグインでも簡単に作れるような単純なものは多くなく、絶妙なエフェクトチェーンで作られているのがよくわかります。
微妙に質感がそれぞれ異なるような繊細なヴィンテージサウンドのレパートリーが充実してます。
評価
他のFINISHERシリーズと比較して大変汎用性が高く、個性的な音作りというよりは(もちろん過激な音作りもできます)欲しいサウンドの質感に仕上げてくれる優等生的な立ち位置にいるプラグインといえます。
サウンドを泥臭くLofiにしたい時にこれだけのエフェクトヴァリエーションを持っていると表現の幅が広がりそうです。まさにLofiエフェクトライブラリ。個性的なサウンドエフェクトに手を伸ばしていないですが、パラメータが充実しているので思った以上に音作りの幅が広い。
汎用性がとても高いので頻繁にヒップホップやLofi系、レトロサウンドを作る人は持っていて損はしないと思います。