ベース音源、Ujam「Virtual Bassist Dandy」レビュー
つい先日リリースされた、Ujam「Virtual Bassist Dandy」を導入したので使い勝手などをレビューしていきます。
Ujam「Virtual Bassist Dandy」の機能の印象
まず機能から。Ujamのギター、ベース音源はキースイッチによる自動フレーズ生成機能が売りとなっています。総容量6GBの音源です。ディスクスペースをそこそこ食います。しかし、意外に軽い。
私は、他にもUjamのギターベース系製品をいくつか導入しているのですが、やはりありがたいのがInstrumentモードの存在。
例えば、同じくUjamからリリースされているメタル系ギター音源「Iron」などの古い音源は自動フレーズ生成機能のみで自分でフレーズを作ることができませんが、この音源はInstrumentモードに切り替えることでオリジナルのフレーズが作れます。そのため拡張性が高い。
キースイッチでデッドノートやレガートなどを切り替えて入力できます。スライドも2種類上行と上下の2パターンが収録されています。ホイールによるピッチベンドもできます。
Ujam「Virtual Bassist Dandy」の楽器の使用感
プリセットはFunk、Hiphop、Jazz、Pop、Soulとそれぞれにつき10のプリセットが用意されています。ジャンルによって音色が全く違うので、ジャンルに特化した音楽制作では便利なカテゴライズです。
オーソドックスな低音がうなるタイプのロック系のベースからソウルなどの温かいサウンドまで。荒々しいサウンドよりは軽快、情緒豊かなノリの良いタイプの音楽に合いそうな印象。
そして、自動フレーズ生成機能のモードであるPlayerモードは各プリセットにつき2つのセクションに分かれてます。画面左のCommon Phraseセクションは全てのプリセットに共通の汎用性の高い定番のフレーズが用意されています。ルートのみのフレーズなども。
Style Phraseではジャンルらしいフレーズが収録されています。どれも良い感じですが、特にファンクはかなりゴリゴリのファンクでめちゃくちゃ良いですね。他の大容量音源と差別化できてますね。これだけでも収穫でした。
そのキーを押しながらC3より上の鍵盤で和音を設定すると(多くの場合ルート+αでコードを指定します)フレーズが鳴ります。
通常のキースイッチを押しフレーズループを演奏しながら、フレーズの終わりやところどころでIntros、Fillsキースイッチ(短いフレーズ)を挟むことで簡単にクールなフレーズが作れます。
一プリセットにつき20以上のフレーズが入っているのでまず困ることはないと思います。困ったら、Instrumentモードで自分で作れてしまうので。
そしてプリセットに捕らわれずにピックアップやアンプを切り替えたりもできるのでかなり汎用性が高い音源だと思います。DropDチューニングも。スイングを調整したり、インテンポ度合いを調整したり、テンポ同期をしたりすることもできます。
まとめ
パンチ、音の厚み: ★★★☆☆
サウンドの質感、素材感: ★★★★☆
聴きなれたサウンド : ★★★★★
サウンドメイクの可能性: ★★★★☆
使用頻度: ★★★★★
機能の理解のしやすさ :★★☆☆☆(コード生成キースイッチがやや特殊、入力になれている人は問題なし)
動作の軽さ :★★★★★
コスパ :★★★★☆
プリセットのバラエティー:★★★★★
特徴: ポップス全般、ジャズやR&B等、特にファンクなどのブラックミュージック系でベースパターンが一定のジャンルではかなり強そうです。メタルなどにはあまり向かないかもです。
そもそもベースなのでギターと比べて全部自動フレーズで作っても全然違和感はなさそうなのが強み。
おすすめできる人:時短するところは時短しながらもクオリティはきちんと保ちたい人向け
私的にはとても当たりな音源でした。
Dandy